生後6ヶ月で離乳食を開始するも、全く食べることなく停滞状態。
誰に聞いても不思議がられ、どんなアドバイスも娘を前にしては虚しく砕け散るのでした。そんな娘の食べなさ加減の歴史です。
離乳食開始から口を開けることを拒否する娘
今改めて思い返すと、娘がいわゆる離乳食を食べてくれた記憶がない。
本当に一切食べようとせずにどんどん月日が過ぎていったので、気づけば一般的な離乳食の完了時期を迎えていていました。
6ヶ月・離乳食スタート
十倍粥からスタートし、初日にスプーンで口元へお粥を運びました。口に少し入ったかどうかでそこからは進まず、断念。まだ初日なので、こんなもんかなと焦ることもなく撤収。
ま、これからゆっくりね。
まずは、初日の不発状態をネット動画通話でリアルタイムで見守ってくれていた、私の母にそう言われ、ぼちぼちやって行くかと気を取り直しました。
しかし、そこから何日経っても食べようとする様子はみられず、相変わらず栄養源は母乳のみ。食べてくれるように味や食感を工夫するという以前の問題で、口を開かないのでどうしょうもありません。
7ヶ月・母に泣きつく
是非とも母の力を借りようと娘と帰省しました。
母の作ってくれた美味しい出汁のスープや、煮物を潰したものなど、私が作るより断然おいしい離乳食で挑戦しましたが娘の反応はサッパリです。

この時、スプーンを娘の口元へ近づけると、口をつぐんだまま首を左右に振りました。私は初めて首を振ってNOを伝えてきた娘にビックリ。スプーンを避ける為の動きなのですが、「いらない!NO!」と言っているようです。人間が首を振って否定を表現するというのは、こうして自然と完成されるんだなーと変に感心してしまいました。
こうしてどうにか進展することを期待して帰省したものの、私も母も娘には惨敗でした。
1歳ころ・極少量バナナ食べた
相変わらず母乳で生きながらえている。一旦、離乳食をストップさせようと一月休んだりもしました。
このころ、お惣菜屋さんのおばちゃんが、抱っこひもの中の娘に焼き芋を食べさせてくれようとしたことがありました。菜箸で娘の口元に甘くて香りのいいホクホクの焼き芋を差し出しましたが、口をつぐんで無反応…
無理やり食べさせる訳にもいかず、なるようにしかならないなという諦め半分な私。出会う人たちに離乳食が進まないことを相談しましたがなかなか打開策はありません。
家庭訪問に来られた保健士さんにそう聞いたのもあり、私も離乳食を作るモチベーションなど上がるはずもなく、みかんやバナナを出しました。するとある日、娘が手に握ったバナナを自分でつぶしながら口へ運び、飲み込みました。
実際には、食べたと言えるほどではなく、味見程度に極少量のバナナが娘の体内に入ったに過ぎません。
それでも、食べ物が娘の胃袋へ入ったことに感動というか、不思議な気持ちでした。
そして、バナナだけではなく、ミカンも一粒を更に小さくすると、バナナと同じように味見程度に胃袋へ入れることがありました(とても食べたと言えるレベルではない)
この後、バナナなら食べるのか?と思いきや、食べずにベビーチェアから投げまくることが続きました。「バナナは投げられるものである」という前提でベビーチェアの周辺にはチラシを敷いていました。
そんな、超スローペースで模索を続ける中、娘の離乳食に一旦待ったがかかってしまいます。なんと、複数のしかも高い数値の食物アレルギー陽性の結果が出たのです…
2歳ころ・相変わらず進展しない
あまり進展なし。バナナ少量、赤ちゃんせんべいや、おかゆフレーク(フリーズドライの粉末状のおかゆ・お湯を加えて食べる)くらいであれば食べられる程度です。
※食べても量はとても一回の食事として十分なものではありませんでした。
(例)せんべい1枚、おかゆ数口
リンゴの味は好きなようで口に入れてモグモグ咀嚼はします。ですが、ある程度味わうと、ベーっと全部だしてしまいます。ごはんや、鶏の唐揚げなんかも同様です。
もうすぐ4歳になる現在は大好きであるリンゴジュースも、この頃は飲みませんでした。お茶も。飲むものは水一択です。
ちなみに、1歳半~2歳になる少し前頃にかかりつけではない小児科にかかる機会があり、その先生は驚いていました。特にアドバイスは頂けず…
2歳半ころ・荒業!無理やり口へ突っ込む
ネット上で、ごはんを全く食べないという情報を探していて、「2歳半まで食べなかった」という情報を見つけていたので、この頃には食べるようになるかなと勝手に期待。
しかし、まだ主食は母乳状態。
主治医以外の複数の先生からも同じ意見をもらいました。私もそれを聞く前から同じ考えでいましたが、夫は違いました。
さらに主治医の先生から
環境を変化させるため、いつも娘に食べさせている私は完全に部屋から去った状態で、夫が娘に食べさせてみては?
というアドバイスをもらいました。
そこで、アンパンマンポテトを用意し、部屋には娘と夫だけの状態にして挑戦です。
長い間、食べない娘につき合いここまで来ていたので、無理やり口の中に食べ物を入れることに私は抵抗がありましたが、今回は夫の考えを尊重してみることにしました。
しばらくすると「ギャーーーっ」と娘の号泣する声が響き渡ります。
あまり長い時間トライし続けても、トラウマになるだろうと思い、ある程度時間をおいて私が部屋に戻りました。すると、娘は私に助けを求め余計に泣くので 挑戦が打ち切りになってしまいます。それに対して夫に不満を漏らされましたが、この方法をダラダラ続けるのは私自身が嫌でストップをかけてしまったのです。
ところが、何日か夫がこの荒業をくり返したところ、
ある日ついに娘がアンパンマンポテトを食べたのです!
娘、2歳半を少し越えていました。
それから、数日間はアンパンマンポテト祭り♪あんなに頑なに何も食べなかった娘が、一度に8個、10個と自ら食べるのです。ここまでの量を食べたのは初めての事です。正直それまでの食べたというのは、一番食べてバナナ数切れ、あとは味見程度の少量を食べるというレベルだったので、娘がはじめて食べるようになったと言えるのはこの時点であると思っています。
ちなみに、このポテトは注文配達商品で、その辺のスーパーで購入することは出来ないアレルゲンフリーのものだったので、ストックを沢山注文しました。
が、あれだけスゴイ勢いで食べていたのが嘘のように一気にペースが落ち食べなくなったり、かと思えばまた食べたり、こちらのストックコントロールも振り回されます。
3歳~・食べられるものを探す日々
相変わらず娘の食べられるものを探る研究のような日々が続きました。バナナ、ミカンは量を食べられるようになり、リンゴは咀嚼して吐き出していたのが、ちゃんと飲み込むようになりと、フルーツとポテトチップスであればなんとか量も食べられる状態になってきました。
3歳半になったころに、やっとシチュー(ブレンダーで完全になめらかにしたもの)を子供用のボウルに1杯、2杯と食べるようになりました。それにより、野菜や肉を摂取できるようになり停滞していた体重も少しずつ増えました。
マッシュポテト・フライドポテト・ハンバーグ・パン
※モソモソした食感が嫌?アンパンマンポテトは食べるのに?!
おにぎり・パンケーキ
※不明
蒸しパン・炊き込みごはん・カレー・焼き魚・ポップコーン
※3割以下くらいの確率で食べる
食べられる味や食感に共通した傾向があるのかも、なかなか見極められません。
例えば、ポテトチップスはザクザクしていて口の中に粒々の食感が残りますが良く食べます。スープやシチューの具はブレンダーで完全になめらかにしないと絶対に食べません。
わずかな変化で食事拒否・食べない理由
お弁当を持参するにも入れられるものがない
予定していたものを急に食べなくなり食べさせるものがない
震災などに備えて備蓄する食べ物がない(フルーツは備蓄できない)
など栄養が取れないということの他にも、困っていることが多いです。
例1)バナナの味・匂いがいつもと違う

いつもと同じ商品を買っても果物ですから微妙に違うことはあります。もちろん普通に何気なく食べていれば気にならない程度のことです。
しかし、一度娘が「このバナナ甘くない!美味しくない!」と半泣きで食べないので、またかと思い私も味見をしてみたら、渋いというか胃薬?のような味がして本当に美味しくないことがありました。
ちゃんと味覚的には正しい判断しているなと感じました。
例2)シチューの色がいつも違う
カボチャを普段より多く使用したせいで皮の色の緑色が強く出てしまい、いつもより緑がかったシチューだった。
「オレンジじゃない!」と言って食べませんでした。
例3)シチューのツブツブ食感

普段は鶏モモ肉を使用するところ、鶏の挽肉を使った事によりブレンダーでなめらかになりきらず、かなりツブツブが残った状態だった。
(上が実際の写真・白い小さい粒が挽肉です)
普段から少しでも野菜類の粒(口の中ですぐに崩れるほど柔らかい粒でも!)はスプーンで慎重に避けて食べる程のため、挽肉の粒は口の中でかなり存在感がある様で全く食べず、その後2週間経ちますがいまだにシチューを(十分になめらかでトロトロのものでも)食べず拒否が続いています。
かなり時間をあけるとまた食べるようになると思いますが、こちらがコントロールできることではないので待つしかありません。
食べないときは、いさぎよく諦める!
もう、栄養のあるものをバランス良くしっかり食べさせるというのは、ここまで拒否があるとかなりハードです。正直、私自身の気力がありません。
栄養というより、最低限のカロリーを取らせるということで精一杯。
つまり、こちらの食べさせたいものを食べない時は、本人が食べるものであれば何でもいいのでとにかく食べてもらう。
一日通して、バナナ・ポテトチップス・リンゴジュースだけでも生きています。
今のところ、血液検査で臓器の働きに異常は見られず、見た目にガリガリということもなく、元気にしているので気長にこの偏食につき合っていく覚悟です。
[jin_icon_pen color=”#e9546b” size=”20px”]今回は娘の離乳食開始時からの拒否具合を書きました。
思い返すと、結局離乳食など一度も食べたことなく母乳で2歳半過ぎまで育ち、今もかなりの偏食に悩んでいます。同じように偏食の方、離乳食が進まない方たくさんいらっしゃるかもしれません。勝手に娘ほどの拒否具合の子供っていないんじゃないかとも思ってしまいますがいかがでしたしょうか?
娘の偏食については、また書きたいと思います。